仮に、ここがホントに天文台だったとすれば、こんな中でマヤの神官たちは腹ばいになりながら天体観測を続けていたのか。太陽の運行周期よりも月や金星の周期のほうがより正確だったのは、きっと夜のほうが涼しくって観測に集中し易かったために違いない。
マヤ人は天文学や数学に滅法強かった。占いに必要だったのか、単に好きだったのか、それともヒマで他にすることが無かったのか、とにかく“暦に憑かれた人々”だった。観測の正確さについてはTV番組や雑誌でウンザリするほど取り上げられている。
では、天文学や暦に関心を持っていたのは神官(=支配者)たちだけだったのか。農民や職人など普通の一般庶民はどうだったのか。支配階級については石碑に書かれたマヤ神聖文字の解読が進んだおかげでかなり解明されている。でも、一般庶民の生活はまだまだ分かっていない部分が多過ぎる。
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