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第7日目

 

returned to Tehran

 
 
 6日前にテヘラン入りし、シラーズ、ペルセポリス、イスファハン、ヤズドと周って再びテヘランに戻ってきた。短かったようで長かっ…、いや、やっぱり短かったイランの旅。
 仕事を抱える身にはせいぜい1週間から10日間程度の休みを取るのが精一杯。長旅は許されないのです。
 
テヘラン     絨毯博物館
 
 絨毯博物館はテヘランに来たなら是非とも立ち寄るべき場所。意外に面白い穴場だと思う。
 トイレも感動を覚えるくらい清潔。
 
絨毯博物館1 絨毯博物館2
絨毯博物館3 絨毯博物館4
 
 イスファハンでは真夜中近くまで延々と絨毯屋でチャイを飲みながらじっくりとペルシア絨毯を見た。絨毯の歴史や見分け方を片言の英語と身振り手振りで教えてもらい、日本円でウン百万円クラスの品々も、見て触るだけならタダ。 商談成立!と行くはずもないワタクシどものようなビンボー人には溜息ばかり。
 なのに、ここの博物館はイスファハンで溜息をついたウン百万円の絨毯など色褪せてどこかへ消えてしまうほどのイランの国宝級お宝絨毯がズラリと並んでいるのだ。
 イスラム革命が起こる前年、革命後に国王と共に亡命した王妃が中心となって建てた博物館だとか。
 
テヘラン     サーダバード宮殿
 
テヘラン サーダバード宮殿1
 
 ガージャール朝時代の19世紀に夏の離宮として建てられ、王朝がパフラヴィー朝に代わった後も1979年のホメイニによるイスラム革命まで歴代の国王たちが使用した。最後のイラン国王はパフラヴィー2世。
 イスラム革命当時の日本のマスコミでは、確か「パーレビ国王」と報道されていたと記憶しているので、パフラヴィーと言ってもピンと来ない。
 この日はテヘラン市内にも雪が数センチ積もり、この宮殿は山麓に位置しているのでブルブル震えるくらい非常に寒かった。
テヘラン サーダバード宮殿2
 
テヘラン     看板いろいろ
 
テヘラン 看板いろいろ1
 
 街中には宗教や政治の指導者らしき顔が描かれた看板がやたらと目に付く。
 何か製品の広告なのか、それとも政治や宗教活動の啓発看板なのか、どんなコピーが書かれているのか、読めないのでさっぱり判らない。
テヘラン 看板いろいろ2 テヘラン 看板いろいろ2
テヘラン 看板いろいろ2
テヘラン 看板いろいろ2
 
さいごに

 
 ペルセポリスのページで、中東を代表する大遺跡としてシリアのパルミラ遺跡、ヨルダンのペトラ遺跡、イランのペルセポリス遺跡が「中東の3P」と呼ばれると書いた。
 「中東の3P」を私たちは数年の間隔を置いてパルミラ、ペトラ、ペルセポリスの順に訪ねたことになるが、今はその訪問順序を少し後悔している。この中で年代的に最も古いペルセポリスを最初に訪れるべきだった、と。

 正直なところ、「中東の3P」ではペルセポリス遺跡が最も印象が薄い。残念ながらペルセポリスの感想は「えっ、たったこれだけ?」という失望にも似た思いが私たち二人に共通して存在している。
 繁栄を誇った年代が全く違うことや、遺跡の規模が都市全体に及ぶのか、それとも単一の宮殿複合のみに限られるのかという違いは承知していても、どうしても先に訪ねたペトラやパルミラと頭の中で比較してしまい、インパクトの弱さが実感として残ってしまう。そう考えると2003年末の大地震でアルゲ・バムの古代都市遺跡が受けた壊滅的な被害が非常に悔やまれてならない。

 ペルセポリス遺跡に対する「たったこれだけのものか」という失望感は私たちだけかも知れないし、それぞれの地方の文化や遺跡に対する思い入れの度合いも各人各様だとは思う。私たちの場合はペルセポリスより遥かに小さくて取るに足りない規模のものでも中米のマヤ遺跡には大きな興奮を覚えることが多い。
 しかし今回、広大なイランのほんの僅かな一部分だけではあるが駆け足で周ってみて、文化圏が重なり合う地域の著名な遺跡を巡る旅は出来る限り年代の古いものから順に訪ねてみるのがベターなのではないか、そう思った。
エラそーなことを言える立場ではありませんが。